キャスティング
2019.09.30
自社のスタッフをモデルとして使う際に注意しなければいけないこと
自社のスタッフをモデルとして使う際に注意しなければいけないこと
モデルタレントのキャスティング会社シンフォニアです。

予算の都合で自社のスタッフをホームページなどに使うことを検討される企業は多いと思います。

ただし、注意が必要なポイントがあります。

無料で使えるのは良いのですが、トラブルになったりすることも多々あります。

今日はそんな話をさせていただきます。




モデルとして無料で使えるけどリスクもある


自社のスタッフは無料で使えます。

給与を払っているのですから、業務としてお願いすれば、追加で費用は発生しません。

ですから、予算がなかったりすると、自社のスタッフで誰かモデルができる人はいないか?

そう考えるのは当然だと思います。

アパレル業界の場合だと、プロのモデルを使いつつも、とある店舗の店長さんを使ってウェブの通販サイトを更新すると、売り上げがかなり良いとか、そういうことはあります。

アパレル業界などでは比較的良く行われます。

ただ、それはスタッフさんの意識が、自分自身が広報塔になるという気持ちがありますし、そもそも好きで入った業界だったりするので、もめることはあまりないと思います。

しかし、それ以外の業界だと、ここでトラブルになることはよく起こっています。




モデルを変えたいときに気を使う


自社のスタッフをモデルにキャスティング起用したものの、どうもイメージが合わない、数字が上がらない、お客様の評判がよくない。

そんな理由で、やっぱりモデルを変えようという雰囲気になることはあります。

そんな時、プロのモデルでしたら、堂々別のモデルをキャスティングして変えればいいんです。

しかし、自社のスタッフは一般の人です。

きっとモデルとして選ばれたことを親や友達にも話します。

周りからも「すごいね!」と称賛されます。

モデルの提案を受けるくらいですから、本人だって気持ち的にはうれしいはずです。

ところが、ある日ごめんやっぱり変えることになったんだ・・

そんな話をしたらどう思うでしょうか?

プロのモデルだったらそんなことは慣れっこです。

残酷な世界でもありますから。

仕事なのですから、結果が出なければ変えられて当然です。

でも、一般の人、自社のスタッフだとどうでしょう。

まず当たり前ですが相当落ち込みます。

社内で、なぜ変えられたの?

そうやって、あらぬ噂を立てられたりします。

本人は会社にも居づらくなったりします。

女性は特にすごくデリケート。

男性が思う以上に傷を負います。

気持ちが落ち込んで、仕事の生産性が落ち込んだり、最悪辞めてしまったりというのも現実的にある話なのです。

ですから、もし使うなら最初からいつまで限定のモデルだと伝えておくべきですし、全社的にもちゃんと事前に告知しといたほうがよいでしょう。

一般の人には思っているより荷の思いポジションなのです。




突然消してほしいと言われてしまう


モデルとしてキャスティング採用したあとに

「やっぱり消してほしいんですけど・・」

そう言われてしまうことは、実は珍しくありません。

プロのモデルではなく一般の人です。

少しデリカシーの足りない友達に、あの写真太って見えない?とか、
写真写り悪いね!

と言われたとします。

するとモデルになったと人からすると自分の顔が大々的に世の中に告知されているわけで、気になってしかたありません。

また、見られたくない人に写真を見られて連絡がくる。

例えば元カレとか・・

また、色々な人に、出てましたよね?と言われたりする。

その流れでちょっとストーカーチックなことがあったりすると、怖くなります。

そういった様々な理由で、やっぱり写真を消してほしいと頼まれることは珍しくありません。




スタッフが辞める時にもめてしまう


困るのがモデルとしてキャスティング起用したスタッフが会社を辞めることになった場合です。

当然本人は、もう辞めるんだから消してくださいと、要求してくるでしょう。

プロのモデルであれば、ちゃんと事務所と専属契約していて、事務所と企業が契約する形になっていますから、モデルがモデルの仕事を止めるような事態があっても、消さないといないというようなことは起こりません。

しかし自社の社員はプロのモデルではありません。

会社を辞めるのなら当然消してほしいと思います。

契約書的なものを交わしていたとしても、会社を辞めたのに、写真が残っていることは、女性は特に気持ち的に相当大きな嫌悪感が残るもの。

会社側としては、今まで一緒にやってきた仲間だし、なんでそんな冷たい・・

と思うかもしれませんが、やめる方の人間としてはそうは思わないものです。

場合によっては裁判になるということもあるかもしれません。

もし消さないといけなくなった場合、困るのが、チラシやパンフレット、看板などの広告媒体などをすべて回収し、再度作り直さないといけないことです。

まだwebだけならそんなに大変ではないかもしれません。

写真を差し替えればよいだけですから。

ところが、物として作ってしまっている場合はそうはいきません。

これはコスト的にも、労力も大変です。

ちゃんとプロのモデルをキャスティング手配し、起用していればこのようなことにはなりません。



やっぱり専属契約しているモデルは安心


以上のことから、自社のスタッフをモデルとしてキャスティング起用するのはリスクが伴います。

ですから、あまりお勧めはできません。

例えば、ウェブに少し使うだけで、何かあれば、最悪サイトのページを消せばいい。

その程度のものなら問題ないと思います。

ただ、印刷物を作ったり、長期で使ったりするものの場合はプロのモデルを使うべきです。

あと、モデルとして起用したことで、嫉妬があったり、プレッシャーがあったり、目立ってしまうことでの色々なことが起こったりで、本人の業務に支障が出たり、退職してしまうリスクもあります。

大事なスタッフがそれで辞めてしまうリスクも大きいでしょう。

以上のことから多少予算を使っても、やはりプロのモデルキャスティングして使うことが安心だと思います。



まとめ


・自社のスタッフは無料で使えるけどリスクも多い

・モデルを変える時に気を使う

・ある日突然削除してほしいと言われる

・退職するときにトラブルになりがち

・プロのモデルは安心


モデル・タレントのキャスティング会社シンフォニア


2021/6 追記
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