フリーのモデルをキャスティングする際に起きがちな、
シャレにならない事件
フリーモデルのキャスティングの怖さ
モデルタレントのキャスティング会社シンフォニアです。
フリーランスのモデルやタレントをキャスティングする場合。
また、自社の社員さんなど、一般の方をキャスティングする場合。
起こってしまいがちなトラブルについてお話しします。
・キャスティングしたモデルやタレントが当日こない
キャスティングのオファーを出し、詳細を詰め、日程や現場の調整をし終われば、あとは当日を待つのみ。
ところが当日の約束の時間になってもキャスティングをしたモデルが来ない。
前日まで連絡は取れていたのに・・
LINE や電話で連絡を取るも、本人が電話に出ない。
そんなことはあり得ないと思うかもしれませんが 意外と起こります。
フリーランスのモデルやタレントの場合、どちらかと言うと、自分自身が楽しいからという理由で、モデルやタレントをやっているという人が多いです。
プロとしてクライアントに迷惑をかけてはいけないとか、何かあれば自分が責任を負わないといけないとか、クライアントにご指名いただいた以上結果を出さないといけないという発想を持ったモデルやタレントは、フリーランスの中では決して多くはありません。
フリーの場合は撮影が楽しい、何かに露出して有名になりたい、そんな目的でやっているモデルやタレントが多いと思います。
ですから、キャスティング手配したモデルやタレントが当日こないなんてことは、絶対に起こってはいけないことなのですが、起こり得ます。
ちゃんとしたモデルタレント事務所に、専属で所属しているモデルやタレントであれば、事務所のスタッフに連絡がついてなんとかなったりするのですが、事務所に所属していない場合は本当にどうしようもありません。
なぜ当日こないなどということをしてしまうのでしょうか?
おそらく当日の朝、寝坊してしまい、気が付けば家を出る時間が過ぎてしまって、連絡して怒られることや、謝るのが嫌だから、このまま連絡せずに飛んじゃおうというバターン。
また、なんとなくモデルというものに嫌気がさしてきて、気持ち的に行きたくなくなったということもあると思います。
こんなことは許されることではないのですが、フリーランスのモデルはこういうことを学ぶ機会もないですから、本人には申し訳ないという気持ちはあれど、それほど深刻な罪の意識もなかったりします。
もちろんちゃんとしたモデルタレント事務所に所属し教育を受けているモデルやタレントは、こんなことが起こる確率はかなり低いと言えます。
企業のモデルをするということの責任の重さとか、いかに現場での信頼が大切かとか、社会人としての基礎教育を受けているからです。
さて、できれば起こってほしくないですが、モデルをキャスティングした際に、この状況に遭遇してしまった場合、どうすればいいでしょうか?
もし当日に代わりのモデルを見つけることができるのであればそうすればよいでしょう。
ただ、モデルを変えるとそもそもイメージが変わってしまいます。
ダメージは大きいですよね。
もちろん、結果、良い風になったということもあるかもしれませんが。
ただ、当日その場で代わりを見つけるというのはかなり至難の業で、難しいでしょう。
もし代わりも見つからない場合は当日の撮影は取りやめしかありません。
スタジオやカメラマンなどを用意しているでしょうから、キャンセル料もかかるでしょう。
金額的にも結構なダメージになります。
フリーランスのモデルやタレントが相手の場合は、個人ですから、連絡が取れない状況であると、損害を支払ってもらうなども中々難しいと思います。
契約書も交わさず進んでいることも多いですから。
キャスティングの際は、少しぐらい高くついても、モデル事務所タレント事務所にちゃんと専属で所属しているモデルタレントを使うほうがリスク回避になるわけです。
・キャスティングしたモデルの親から電話がかかってきて写真を消してくださいと言われる
キャスティングしたモデルの撮影が無事に終わり、広告やWebやパンフレットなどとして使用が開始された。
ところが、ある日突然、そのモデルの親から連絡がかかってきて、すいません就職することになったので消してもらえますかと言われる。
そんなこと言われても・・と思いますが、こういったこともまれに起こります。
仕事や責任という意識が希薄なのです。
フリーランスのモデルだけでなく、意外とよくあるのが社員さんをモデルとして起用した場合です。
社員の中にイメージがぴったりの人がいれば、ギャラを払わなくても、業務の一環と言うことで出演してもらえば、通常の給料の中に含まれているということで、コストがかかりません。
ですから、自社の社員をキャスティングモデルとして起用している企業さんもいらっしゃいます。
気をつけなくてはいけないのは社員さんが離職した時にどうするかということです。
離職したのだから、広告とか不特定多数の目に触れるところに自分が写っているというのはあまり気持ちが良いものではありませんし、もうその企業にいないわけで、新しい企業に勤め始めたりすると、心理的に消してほしいと思うでしょう。
この場合も、ご本人が言ってくる場合もあればご両親が言ってくる場合もあります。
この時、社員であれば、肖像権の使用に関する契約書などを交わしていないことがほとんどでしょう。
そうすると揉めることになります。
こちらからするとコストも時間も労力もかけて作った広告。
しかもリリースしてしまっています。
それを消すとなると、また一からモデルをキャスティング手配し、制作し直しの時間がかかります。
時間的金銭的コストはとても大きいものになります。
これはかなり痛いですよね。
残念ながらフリーランスのモデルや社員さんをキャスティングした場合は一定の数起こってしまいます。
プロのモデルをキャスティング手配した場合は、ちゃんと契約書を交わし、年度更新という形で契約が保障されています。
契約期間中に、やっぱり写真を消してください・・
なんてことはほとんど起こりえないと思います。
キャスティングの際に、フリーランスや自社の社員さんをモデルとして起用する際には十分に気をつけたいところです
・キャスティングしたモデルが、ライバル社のモデルもやってしまった
自社の広告や Web に出ているモデルが、ライバルの広告などにも出たらどうでしょうか?
絶対に避けたいですよね。
モデル事務所に専属で所属している、プロのモデルをキャスティングする場合には、モデル事務所側と競合の契約を交わします。
そのモデルをキャスティングし、広告などに起用している期間中は、同じサービスや商品を扱う、同業のライバル企業の物には一切出ないでくださいと、同一業種に関しては、自社のみで出演の権利を独占させてもらうわけです。
これをしていれば少なくともそのモデルはライバルのものに出ることはまずありません。
キャスティングした自社のモデルが、ライバルのものに出てしまったという最悪の事態は避けられるわけです。
モデルを使う効果として、モデル個人の人気で自社の不安もふえていくということもあります。
SNSの拡散効果などは本当に大きいですから。
キャスティングしたモデルがライバルのイメージキャラクターもやってしまえば、これはとてもダメージが大きいですよね。
しかも、会社の顔的な位置づけでキャスティングしていた場合は、顧客の混乱をまねくでしょう。
モデルのイメージと企業のイメージはかなり連動しますから。
とある有名タレントがテレビのCMに出ている場合、その企業のイメージを浮かべると、そのタレントの顔が出てきますよね。
そのくらい企業の顔としての効果が高いわけです。
フリーランスのモデルをキャスティングした場合、当然そこまでの自覚や意識はモデルにはありません。
また、モデル自身に契約の知識などは無いでしょう。
キャスティングしたモデルの方から競合について提案してくることは当然ありません。
こちらにもその契約方法の知識がなかった場合、そのフリーのモデルがライバル社のものにも出てしまうということは十二分にありえます。
フリーランスのモデルが仕事を取るときは、インターネット経由でSNSなどからオファーを受けたり、自分でネット上でやりたい仕事を探したりして取っています。
どちらかというと、仕事の内容とかクライアントのメリットと言うよりも自分が出来るだけたくさん撮影の現場に行きたい、楽しそうな撮影の経験がしたいということが優先順になっています。
ということはオファーがきて、自分がワクワクしそうなものであれば、競合の概念もなく、節操なく出演してしまうということになります。
これは、たまったものではありませんね、自社の顔となる大切なモデルですから、自社以外の同業他社には出演しないように、しっかりと独占させてもらう。
モデルやタレントをキャスティング手配する際に、これは押さえておきたいところです。
・キャスティングしたモデルが、後にAVなどイメージが悪いものに出てしまった
そんなことあり得るのと思われるかもしれませんが、フリーランスの場合意外とあるのがキャスティングしたモデルやタレントがアダルトビデオなどに出演してしまうということ。
モデルタレント事務所に専属で契約しているモデルやタレントのキャスティング場合は、事務所が方向性もマネジメントしますから、ちゃんと止めますし、日ごろから注意もしていますから、まず起こりえません。
ただ、フリーランスでやっているモデルやタレントなどは守ってくれる事務所がないですし、何か教えてくれる存在がありません。
良いところ悪いところ、いろんなところからキャスティングのオファーが来ますし、甘い誘惑もたくさん。
それは必ずしも自分にとって良いキャスティングオファーばかりとは限りません。
中には流されてAVに出てしまったとか、風俗店の広告に出てしまったなどということもあります。
クライアントからすると自社のイメージを任せているモデルやタレントがそういったものに出演してしまうとダメージは相当大きいです。
場合によってはキャスティング手配したモデルやタレントの差し替えをしなければならないでしょう。
自社の商品やサービスのイメージダウンのリスクはできるだけ避けたいものです。
最近ではそういった噂などが、SNSを通して拡散してしまいます。
そうなってしまうと、自社の商品のイメージダウンは避けられないでしょう。
キャスティング手配したのが、フリーのモデルやタレントの場合これを止める手立てはなかなかありませんので、モデルやタレントを差し替えるしかないでしょう。
そんなこと、起こりうるのかと思うかもしれませんが、フリーで活動しているモデルやタレントがそっち方向に出演してしまうというのは、意外とある話なので注意が必要です。
・キャスティングしたモデルやタレントが事件を起こしてニュースになってしまった
キャスティングして、自社で起用しているモデルが事件を起こしてしまう。
これは有名芸能人でもたまに起こっています。
そうなると、ご存知のように、大手企業などの場合は即CMの放送中止などをしていますよね。
最近は有名アイドルやタレントなどでも、何か不祥事を起こせばすぐにテレビから消えます。
以前にくらべて、世の中のそれに対する厳しさは、より厳しくなっている気がします。
有名人にはモラルが求められる、ある意味いいことなのかもしれませんが。
さて、この問題。
有名人のほうが、知名度の分インパクトがあるので目立ちます。
ただ、キャスティングしたのが、フリーランスのモデルでも同じように起こります。
事件の悪質さが高ければ高いほど、世間の注目を集めるものであればあるほど、自社へのダメージが。
しっかりとしたモデルタレント事務所であれば、こういうことが起こらないように、所属モデルやタレントに対して、しっかりと教育をしています。
それでも起こる確率は全くゼロにはならないかもしれませんが、事務所所属者の場合は相当低いと言えると思います。
モデルがとある企業のイメージキャラクターをするということは、その企業の看板背負っているということ。
自分のイメージダウンは企業のイメージダウンなんだという話は、まともな事務所であれば本人にちゃんと教育します。
しかし、フリーランスのモデルとなると、そういった教育を受ける機会がありませんから、なかなかそこまでの意識はないと思います。
したがってどうしてもリスクは事務所のモデルよりは高いかもしれません。
リスク管理に敏感な大企業などは、モデルを採用するときの面談で、こういうリスクが起こりそうかどうかというところまで踏まえて話を聞いていると感じることがあります。
そのモデルの人柄、過去の経歴、価値観や将来の夢、周りの交流関係などを質問していけば、人となりを感じることができますから、判断材料になるかもしれません。
以上フリーランスや、事務所に所属していない一般の方をモデルとしてキャスティングする際に起こりえるリアルなお話でした。
参考になれば幸いです。
モデル・タレントのキャスティング会社シンフォニア
2021/5 追記